第8回 JBCF タイムトライアルチャンピオンシップ

所属するRapha Cycling Clubが今年(2018年)から実業団登録してJBCFのレースに参加することになったので、私も年の初めに選手登録しておりました。その後半年強が経過するまで実際にレースに出場することはなく、チームメイト達の報告を聞くだけの日々が続いていました。理由は納得のいくトレーニングもできておらず、レースに出ても参加するだけで集団後方でゴールするだけで終わるのが目に見えていたから。とはいえ1レースも出ずに1年を終えるとチームをクビになってしまうので、重い腰を上げて渡良瀬遊水池で開催される個人タイムトライアルに参加してきました。

TT用のバイクを組んでから約1年ですが、5月の加須こいのぼり杯、8月のシマノ鈴鹿5ステージに続いて3戦目のレース参戦です。加須は14kmのど平坦180度ターンありの一直線、鈴鹿はアップダウンとコーナーありの2.2km。まだまだTTバイクに乗り慣れていないので鈴鹿の下りコーナーは風に煽られるのが怖くてDHバーをほとんど持てませんでした。そのためスピードが乗らず131/188位とひどい結果。渡良瀬はアップダウンなしのど平坦でブレーキが必要なコーナーも1箇所だけという好条件なので、コーナリングテクニックで劣る私にとってはありがたいコースでした。

加須こいのぼり杯では14kmを時速40kmで走ることができたので、5.3kmの渡良瀬では時速42kmぐらいまで上げたいなと思っていました。しかしながらお盆休み最後の鈴鹿5ステージの後体調を崩し、9月2日の渡良瀬までの2週間全く自転車に乗れず、ぶっつけ本番となってしまいました。しかも当日は雨予報でギリギリまでDNFを考えていました。

それでも鈴鹿を一緒に走ったチームメイト2人が出場するというのでとりあえず準備して当日朝に現地入りすることにしました。川崎の我が家から渡良瀬遊水池まではおよそ100km。一緒に参加するヒデさんを八王子で拾って行くため道程は130kmほどになります。7時前には現地入りしたいので4時に起きて5時前に出発。途中コンビニに寄り道しながら7時ごろに現地入りできました。ほぼ同じ時刻に大阪から参戦の安田さんも駐車場で合流。

到着した時には弱い雨。駐車場横の東屋の下が空いていたのでそそくさとアップ用のローラーを設置。その後のんびりと自転車のセッティング。路面はウェットですが風は弱く、気温も低めでコンディションとしては悪くないのでホイールは前後81mmリムのVision Metron81SLを選択。ディスクやバトンを持っていれば迷わず使うシチュエーションでした。タイヤはVittoriaのCorsa G+の25C。

ウェアはJBCFの公式レースなので登録してあるRCCのジャージ。あらかじめ用意しておいたワンピースのエアロスーツを着用しました。シューズはGiroのEmpire SLXでシューズカバーは定番のVelotoze。ヘルメットはこのために購入したGiroのAerohead MIPS。自転車も含め装備だけは一人前です(写真はレース後のもの)。


そうこうする内にアテンダントを引き受けてくれた落合さんが到着。もともと自走で来る予定でしたが雨のため車でいらっしゃいました。

7時半を過ぎたので選手の受付を済ましてローラーでアップ。ローラーで追い込みすぎると本番でダメなタイプなので軽めのギアで10分程度、最大心拍200の90%ぐらいまで上げて終了。

E3のスタートは9:30。検車をスタートの15分前までに終える必要があるので9時になったらスタート地点に移動。私は腕が普通の人よりも長いのでBB中心からDHバーの先端までがUCIルールの75cmをオーバーしていますが、身体形態学上の理由ということで+5cmまでは許可されることを事前に確認済みでしたが検車の際はドキドキ。実際はあっさりとスルーでした。ヒデさんはサドル位置が前すぎると言われて大慌てで調整してましたが、どうにかこうにかスタート時間には間に合ったようです。

いよいよスタート。渡良瀬のスタートはプロのレースのようにスタート台から。シートポストを持ってもらえるので両足をペダルに固定してスタートすることができます。慣れていないのでちょっと不安。スタート台からのスロープでこけたらどうしようとか悪い想像をしてしまいます。出走は30秒間隔。一人前の選手がDNSだったため私は60秒の待ち時間。慌てず騒がず落ち着いて準備。フロントをアウターに入れて待ちます。

そしてスタート。心配したスロープでのずっこけもなく、静かにスタート。加須の時と同様に40km/hまで上げてケイデンスを105rpmで固定。休養明けでどれぐらい踏めるかさっぱりわからないので90度コーナーまでの前半は無理せずに行きます。心拍数はスタート後30秒で175、60秒後で180。路面は濡れていますが、落ち葉や小石、砂などは少なく舗装も綺麗なので危険は感じません。



そして中盤の90度コーナーへ。トップクラスでは40km/h以上で突っ込むらしいですが、私はビビりなので試走の段階で30km/hほどしか出せませんでした。本番ではさらに遅く26.6km/hまで下げてました。安全にコーナーを抜けたらあとはゴールまで2kmほどを踏み倒すのみです。とは言っても後半には2つの橋があるため、実は登りが2箇所あります。そこで減速しないことと、登りの後の下りでしっかり加速することが良いタイムを出すためには重要です。なので、渡良瀬は平坦なコースではありますが、直角コーナーと2つの橋の3回のインターバルがあるということになります。ゴールまでに心拍数は上がり続けて196。最大心拍数は200なのでまだ少しだけ追い込む余地があったようです。



残念ながら私は42km/hから4km/hほど落としてしまったのでイマイチな結果となりました。ゴールラインで後ろの走者に並ばれてフィニッシュ。公式リザルトは8:01で46/97位。真ん中よりもちょっと上という平凡なタイムとなりました。E3のトップタイムが7:17で6位でも7:27だったので、上位に食い込むにはここから30秒は短縮する必要があります。平均時速は40kmほどだったので2.5km/hほどの向上が求められます。休養明けだったことを割り引いても入賞はまだまだ遠いですね。来年に向けてコツコツとトレーニングに励みたいと思います。

ヒデさんには約6秒、順位では9位勝ったのでよしとします。来年はもう少しレベルの高いレースをしたいものです。




ゴールした後はE2カテゴリーの安田さんと有益さんの応援。E2はE3に比べてレベルが高く、E3の優勝タイムでも6位にも入れないぐらいでした。トップタイムは7:05で平均時速44.85km/h。現状から5km/h上げないと勝てないという事実の前にため息しか出ません。有益さんは7:16で惜しくも7位、安田さんは7:23で14位でした。

クリテリウムやロードレース、ヒルクライム、エンデューロに比べるとあっという間に終わってしまうタイムトライアルですが、それゆえにレース中は一瞬たりとも手抜きができず集中し続ける必要があり、他のレースにはない快感があります。本来ヒルクライムが大好物な私ですが、すっかりタイムトライアルにハマってしまいました。TT用のフレームを用意しなくてもロードにDHバーを着ければ参加できるので未経験の人にはぜひ体験してもらいたいと思います。




最後に数値のまとめ。例によってパワーメーターのVector 3が時々データをドロップしているので、実際のパワーとケイデンスはもう少しだけ高いものと推察されます。まあ病み上がりとしては頑張れたかなと。来年は−30秒目指して頑張ります。

173 bpm
平均心拍数
196 bpm
最大心拍数
40.9 kph
平均速度
44.9 kph
最高速度
258 W
平均パワー
566 W
最大パワー
51% 左/49% 右
左/右バランス
74% 左/69% 右
トルク効率(左右)
101 rpm
平均バイクケイデンス
111 rpm
最高ケイデンス

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