Bianchi Oltre XR2 - 01 序章

先日BianchiのOltre XR2 マットブラック(2014)を入手しました。まだフレームのまま組んでいない状態です。早く組み上げたいものの諸事情によりまだ数ヶ月かかりそうです。そんな逸る気持ちを抑えるために、Oltre購入に至る経緯と完成までの道のりを記そうと思い立ちました。

まずは序章から。

いわゆるスポーツ自転車というものに乗り始めたのは2011年の春でした。3.11の震災後の計画停電、電車の間引きとそれにともなう過度の混雑に嫌気がさし、自転車通勤を考えたのがきっかけ。初めは自転車に5万円以上もかけるのは異常だと思ってました。まだ正常でした。

で、初めて買ったスポーツ自転車はTREKのクロスバイク FX7.3 (2011)。過去の自分にアドバイスをするならば、「初めからロード買っとけ」ですね。巷でよく言われるクロスを買うとロードが欲しくなるという噂は真実でした。私の場合。車体は6万円代だったと思いますが、鍵、ライト、空気入れ、ウェアなんかをそろえたらなんだかんだで8万円ぐらいはかかったと思います。大きな買い物だと思いました。ええ、まだ正常でした。

数ヶ月間は片道15kmの通勤を週に数回のペースで楽しんでいました。しかしスポーツ自転車というのは怖い乗り物で、なぜかロードバイクが気になり始めます。通勤の行き帰りに颯爽と外側をかわしていくロードバイクを見て気になっていたのでしょう。

で、半年後。気がついたら買っていました。またもTREK。カーボンロードのMadone 4.5 (2012)。しかも初心者のくせに生意気にも納車時からクランク、ブレーキ、ペダルをUltegraに交換。もちろんペダルはSPD-SL。言うまでもなくコケました。3回程。今となってはいい思いでです。初めこそ前傾姿勢が辛かったですが、しばらく乗っているうちに慣れて、100km超のロングライドも問題なし。今のところ最長は佐渡ロングライドの210km。1日で3000m以上登ったりもできるようになりました。これも大きい買い物(30万円ほど)でした。この辺りから金銭感覚が壊れ始めました。

その後も通勤はFX7.3、週末はMadone 4.5と使い分けながら自転車ライフを楽しみます。ちなみに、自転車に乗ると痩せるという都市伝説がありますが、体重はほぼ変わっていません。ヒルクライムのタイムは順調に縮んでいるので気にしませんが。元来機械をいじるのが好きなので、切実な理由もなくパーツ交換の楽しみに目覚めます。ホイールに始まり、ハンドル、ステム、シートポスト、その他コンポーネントをちょっとずつ換えている間にフレーム以外は完全に別の車両に。さらにGarminを付けてみたり、ウェアに散財してみたり。果ては電動化までいってしまいました。

当然パーツを換えれば元々付いていたパーツは余ります。また、通勤でもロードに乗りたい。TREK以外にも乗ってみたいという欲求がふつふつとわき上がります。

で、1年半後。やっぱりまた買ってました。今度はBianchiのアルミロードのImpulso (2013)。Madoneとは異なる絶妙な曲線を描くフレームが奇麗です。FX7.3もMadone 4.5もホワイトでしたが、今度はホワイト×チェレステで少し華やかに。ブラックにしないのは、通勤で乗ることを考えると夜道で少しでも目立つ方がいい、という理由から。カーボンとは違うカッチリしたダイレクトな加速感が気持ちよく、Madone以上のお気に入りになりました。以後、Madoneはロング&ヒルクライム、Impulsoは通勤&平坦と使い分けるようになりました。FX7.3はこれからお部屋のオブジェの道を歩むことになります。

そしてさらに1年後、運命の出会いを果たします。そう、Frettaです。Bianchiロゴの入ったR&MのBirdy (BD-1)。それまで存在は知っていたものの、特に気にはかけていませんでした。車で出かけるときにあると便利だな〜、というぐらい。そうこうするうちに2014年はFrettaがBianchiのラインアップから消えることをネットで知りました。なくなると聞くと何故か急に欲しくなるダメな性格。でもやっぱり人気の車種なうえにもともと台数が少ないのでネットショップで探しても見つかりません。これも運命だと諦めていたのですが、ある日会社帰りに近くの自転車ショップに立ち寄ったところ、壁にホワイトのFrettaがいます。しかも私の最も好きな2011年モデル。Bianchiロゴが小さくて控えめなところがかなりいい感じです。そしてふと気がつくと、Frettaを我が家に迎え入れていました。

クロスバイク、カーボンロード、アルミロード、折り畳み小径車。だいたい1年に1台のペースで増加を続ける我が家の自転車は4台になりました。ここに欠けているのはクロモリ、チタン、ハイエンドカーボン、TTぐらいですね。シクロクロスやMTB、BMXには意識的に関心を持たないようにしているので除外。TTもいつかはやってみたいですが、ヒルクライム好きとしてはやはり軽量なカーボンフレームが欲しいところ。

第一候補はTREKのMadone 6でした。しかし、ツールドフランスを前に発表されたのはEmonda。Madoneはラインアップを縮小され、ハイエンドの7かエントリーのアルミという状態に。Emondaはなんとなく先祖返りしたようなルックスに好感が持てず、円安効果もありSLRのフレームセットが50万円を超える状態に。これで一気にTREK熱が冷めてしまいました。

次に候補に上がったのはSpecializedのNew Tarmac。これは1時間強の試乗をしてすごく良いと感じました。軽い、進む、登る。でも堅すぎない。価格もまずまず。性能と価格で考えると、Tarmacを選べば間違いないでしょう。2014年のプロツアーでも圧倒的な成績を残していますし。でも、個人的には面白みに欠ける気がしました。プロではないので、デザインも含めて気に入ったものに乗りたいと。

その次の候補がBianchiのOltre XR2でした。見た目ではこれに勝るカーボンロードはなかなかないと思います。特に2014年のチェレステとマットブラックは甲乙つけ難い。Impulsoを買ったときからなんとなく気になるフレームでした。しかし2015年モデルが発表されてみると、ナンカカッコワルイ。フレーム自体は同じもので、カラーのみの変更でしたがどうみても2014年モデルの方が欲しくなる。でもすでにカレンダーは9月。サイズのあう2014年モデルはもう残ってないだろうなと思いながらも一縷の望みを抱いて青山のBianchiストアに向かったのでした。

つづく。


コメント

このブログの人気の投稿

Emonda SL5 Disc 2021を軽量化する: Bontrager XXX ハンドルバー&ステム

Emonda SL5 Disc 2021を軽量化する: コラムスペーサー

Emonda SL5 Disc 2021を軽量化する: コラムカット