ロードバイク目線のambie sound earcuffsレビュー

耳を塞がないイヤホン ambie sound earcuffs を買いました。


お仕事柄オーディオ機器のニュースには敏感なのですが、これはPRに相当力が入っているようで発表当日から多くのオンラインメディアで取り上げられ、Facebookのタイムラインにも流れてきたので、お値段が6,000円弱と手頃なこともありポチッと。

最近のイヤホンのトレンドはカナル型と言われる耳栓のように完全に耳を塞ぐものが主流になっています。これにはしっかり耳に固定できる、周囲の騒音を抑えて音楽に集中できる、低音がしっかり聞こえる、音漏れが少ないなどのメリットがあります。

一方で遮音性が高いことの裏返しとして、周囲の音が聞こえないので話しかけられても気づかなかったり、歩行中に自転車や車の接近に気がつかなかったりというデメリットもあります。

なのでロードバイクに限らず自転車での走行中のイヤホン使用は危険極まりないものとなります。ですが、このearcuffsは耳を塞がず周りの音がそのまま聞こえるという新しいコンセプトの商品です。 Appleの純正イヤホンのように密閉度の低いものも市場にはありますが、earcuffsのように完全に耳の穴を解放するイヤホンは初めてではないでしょうか。少なくとも私は知りません。形状こそイヤホンに近いですが、ソニーのNW-WH300に通ずるものを感じます。

発売日に即日注文したものの、注文が殺到しているということで発送連絡は2日後でした。で、届いたので早速ロードバイクでの通勤で使用してみました。

念のため私の居住する神奈川県の道路交通法施行細則を確認しておきますと、

神奈川県道路交通法施行細則第11条(運転者の遵守事項)
   第5号
 大音量で、又はイヤホン若しくはヘッドホンを使用して音楽等を聴く等安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で自動車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。

とのことです。「安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で運転してはいけない」ということなので、安全な運転に必要な音も声も聞こえるearcuffsは違反にならないと解釈できるように思います。これは自治体によっても異なるでしょうし、実際に取り締まっているお巡りさんによっても見解が分かれるところかもしれません。ambieでは自転車などの運転中の使用については推奨はしていないようなので、あくまでも自己責任でお試しください。
で、実際の使用感ですが、なかなか良いです。

耳を塞がないので周囲の音は問題なく聞こえます。後ろから接近する自動車や原付の音が聞き取りにくくなることもないので危険は感じません。一方、大通りから離れて静かな住宅街に入ると周りの自転車の音や歩行者の歩く音は少し聞こえにくくなる感じはあるので注意して走行する必要はあるかと思います。

肝心の音質ですが、通常のイヤホンと比較するものではないです。純粋に音楽を聴くという意味では1,000円以下のイヤホンでももっと良い音のものがあります。密閉度が低いので低音は出ません。その代わり開放感は普通のイヤホンでは不可能なレベルです。なので、真剣に音楽を聴くのではなく、流す感じでBGM的に聞くのには良いと思います。特に走行中は風切り音や車のエンジン、タイヤが発するノイズでかなりの部分がマスキングされてしまうので、ほとんど音楽は聞こえません。ノイズに負けないように音量を上げるのは安全性に問題が出てくるのでやめておいた方がいいです。

それでも聞き馴染みのある曲であれば頭の中の記憶で補完できてしまうので結構楽しめます。知らない曲はダメですね。曲調としてはメロディーとリズムがはっきりしている曲がオススメです。パフュームやきゃりーぱみゅぱみゅあたりはかなり相性が良いです。アコースティックな曲、またジャズやクラシックなどダイナミックレンジの広い曲はダメでした。

通勤は大体40分ほどですが、私の場合ちょっと耳が痛くなりました。これは耳の形や大きさで個人差があると思われますが、耳の大きい人、厚みがある人は事前にフィット感を確かめた方がいいかもしれません。

リモコンはワンボタンなので再生、停止、曲送り、曲戻しと通話はできるようです。音量の調整ができないのがちょっと残念です。

また、ケーブルが体の前にぶら下がっているとペダリングの邪魔なのでケーブルは背中に回してiPhoneはジャージのバックポケットに入れています。手に取りやすい価格で提供するためにワイヤレスにしなかったということですが、Bluetoothバージョンにも期待したいところです。

そんなわけで6,000円の投資には見合うだけの楽しさはあると思いました。気になるのはやはり、ぱっと見が普通のイヤホンのように見えてしまうので、イヤホンをしてロードバイクに乗ってる危険人物だと思われそうというところでしょうか。

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