加須こいのぼり杯 タイムトライアル

ゴールデンウィーク最終日の5月6日に初のタイムトライアルレースに参加してきました。

2018加須こいのぼり杯 第12回埼玉県自転車タイムトライアルロードレース大会

名前が超長いですが、埼玉県北部の加須市、利根川の河川工事用道路(普段は工事関係車両以外は通行禁止)を使った7kmのコースを往復する14kmの競技です。

昨年秋にTT用のバイクを組み上げたものの、タイムトライアルのレース自体が少なくて機会に恵まれず、また年末のエンデューロでの落車による負傷もあり全然乗れていませんでした。

フレームはちょっと古めのCannondaleのSlice RS Black Inc。ワイヤーの配線がいらないSRAM RED eTapにVisionのスーパーディープリムホイールMetron 81のクリンチャーを組み合わせています。シートポスト周りの奇抜な造形がお気に入りです。あとは後輪にディスクホイールを導入すれば完璧でしょうか。

春になり暖かくなってきて脱臼と骨折の影響もほぼなくなりTTバイクにも乗れるようになりました。しかしながらTTバイクで練習しようにも、公道でDHバーを持って練習するのは危険なので全力の練習はなかなかできません。ロードバイクに比べるとブレーキの効きもよくないので制動距離が長く、歩行者や自転車の飛び出しに対応できる気がしません。そんな訳なので、TTバイクで思い切り走るなら封鎖されたコースで走れるレースに出るのが一番という結論に至ったわけです。

そんな折に一足先にTTにハマり、恐ろしく速くなっているチームメンバーのAさんにこいのぼり杯に誘われてエントリーする運びになりました。最初はAさんの車で加須まで積んでいってもらう予定でしたが、なんと直前に仕事の予定が入ってしまったということでAさんは無念のDNS。そこで困ったのが会場までの足。しばらく前に車を処分してしまったので慌ててレンタカーの空きをネットで調べます。GWのせいか空いてる車が少なくて見つけるのに苦労しましたが、最終的には近所のガソリンスタンドで一昔前のヴィッツを借りることができました。広くはないですが、後席を倒せば前後輪を外したフレーム、ホイールバッグに入れた前後輪、固定ローラー台、ポンプ、その他工具、ウェア、シューズ、ヘルメットを入れてもまだまだ余裕でした。料金は24時間で5400円だったので前日夜に借りて積み込み。

普段履きのタイヤはVittoriaのRubino Pro G 23Cにブチルチューブですが、本番なので気合を入れてCorsaの25Cにラテックスチューブに交換しました。


真っ黒のタイヤも好きですが、スキンサイドの見た目も意外に悪くないですね。

川崎の自宅を朝4時半に出発して、会場入りは7時過ぎ。受付がまだ始まっていなかったのでジャージに着替えてホイールを装着してウォーミングアップ。ジャージはRaphaのエアロジャージにプロチームライトウェイトビブ。新しく買ったVelotozeのシューズカバーも投入。空気抵抗を減らせるのと、安いシューズでも恥ずかしくないという効果があります。TT用のヘルメットを買っていないので、ヘルメットは今年からLotto SoudalのスポンサーになったHJCのロード用エアロヘルメト。Furion、サングラスはオークリーのRader EVとJawbreakerも用意していましたが、余計な凹凸がなく空気抵抗が一番少なそうなRaphaのProteam Flyweight Glassesを使いました。TTヘルメットとスキンスーツは近いうちに用意しようと思います。

7時半から受付開始。ゼッケンをつければコース試走もできるようですが、見たところコースの路面状況は良好で、コーナーも折り返しの一回だけなのでコースには出ず、ローラーでアップ。アップのし過ぎで疲れては意味がないので10分ほどかけてFTPまで出力を上げて5分間維持して終了。快晴で暑い。湿度は低いが日差しが強く、風が弱いのでアップの段階で大量の汗が出ます。アップを終えたら軽い食事、脚攣り予防のサプリメント、水分を補給します。スタート直前にもう一回10分ほどのアップをして、本番用のジャージに着替え。

去年までのリザルトを見るとトップは平均45km/hを超えており18分台でゴールしている様なので、私は21~22分ぐらいかかると予想。長くはないものの、念のためにボトルに少しだけポカリスエットを入れました。

JBCFの公式レースにはまだ出ていないのですが、JCF登録している関係でこのレースは登録選手のエリート・U23カテゴリーで出場することに。JBCFと違ってE1、E2、E3カテゴリーの区別がないので出走リストにはトップアマ選手の名前がたくさん。元TT全日本チャンプの中村龍太郎氏だったり、六本木エクスプレスの高岡氏だったり、私からは雲の上の存在の人たちと並んで走ることに。

しかも出走順が申し込み順のようで、期限ギリギリにエントリーした私は最終の高岡さんの前、35人中34番目の出走。後ろに人が少ないということは一人に抜かれてしまえばあとは後ろを気にする必要がなくなるとポジティブシンキング。どうせTT初心者でフィジカルも強くないのでビリになることは織り込み済みなので練習と割り切って行きます。

9時からいよいよ競技スタート。偶数、奇数の2列に整列し、15秒間隔でスタートしていきます。私は34番目なので9時9分台まで後ろで待機。後ろから見てるとみなさん速そうです。というか実際速いです。順調に順番が回ってきていよいよ私のスタート。

最終走者の高岡さんを残してスタート。


見た目だけは一人前です。クリートキャッチも問題なく400Wで踏んで40km/hまで上げます。ケイデンスは100前後で固定。ローラーでは20分間の平均パワー259Wがこれまでの最高値なので、これを大きく超えないように落ち着いて走ります。

しかし、ここで問題が2つ発生。一つ目はパワーメーター(Garmin Vector 3)の数値。足を止めているわけでもないのに何故か時々0Wを表示します。前日に新しい電池に交換したばかりなのに。自宅でローラーしている時には現れない現象なので、他の選手の機材が発する電波と干渉しているのかもしれません。帰ってからログを見たらケイデンスも同様にデータのドロップが発生していました。二つ目はGarminの画面表示設定。何も考えずにローラーをする時の画面で走り始めましたが、表示項目がスピード、出力、ケイデンス、心拍、時間、平均速度。なんと距離を表示していませんでした。距離の情報は欲しいところですが、DHバーから手を離してGarminの設定をいじるのはタイムロスに繋がりそうなので諦め、そのまま走りました。長くても22分以内ではゴールできるはずなので、タイムを頼りに大まかな残り距離を計算しながら一定のリズムで足を回します。

スタートから2分ほどで高岡さんに追い抜かれます。前半は抑え気味なのか見た感じあまりスピードは出ていない。それでもこちらがもっと遅いので徐々に遠ざかっていく。これで他の選手と絡む心配がなくなったので安心。自分の走りに集中。路面が綺麗で快晴、風もないという絶好のコンディションでのTTは最高。走っていてとても気持ちがいいので走りながらテンションが上がります。

10分55秒で7kmの折り返し。ほぼ無風なので行き帰りで大きくペースは変動しないはず。ラストスパートを計算に入れると(タレなければ)21分台でのゴールが濃厚。コーナーで落車してはお話にならないのでベースバーを持ち、無理せずしっかり15km/hまで減速してターン。スタートと同じく瞬間的に400Wまで上げてスピードを回復。DHバーを長時間持って走るのは初めてなので腕や肩がきつくなってくる。エアロポジションを崩すと空気抵抗が増えて余計にしんどくなる悪循環なのでフォームは維持してひたすら耐える。

ふと気がつくと前走者が近づいている。ビリになる覚悟で走ってましたが、前に人がいると追いつきたくなります。とはいえペース的にはギリギリなので無理せず一定のリズムで回すことに集中。見ると前走者は上半身が起きてしまっているので完全にタレている様子。次のカテゴリーの競技がスタートしているようなので真ん中より右には出ないように注意しながら接触しないように右に大きく膨らんで追い抜きます。

残り5kmほど。もはや余裕はないので淡々とリズムをキープすることだけ考えて体の痛みに耐えます。コースは真っ直ぐなのでゴール地点の先のテントが見えてきます。残り1kmから徐々にペースアップ。ちょうどそこでRCCのAさんが写真を撮ってくれているのに気付いてピース。


最後は564W、48km/hまで上げてフィニッシュ。まだ少し余裕があったのでもう少し早くペースアップしても良かったかも。リザルトは34/35位。21分19秒、平均39.38km/hでした。40km/hを下回ったのが残念ですが、FTP以上で20分維持することができたので満足です。ログがちゃんと取れてないのが惜しまれるところです。





データから見えてくる課題としては絶対的なパワーが足りてないことと、TTのポジションに慣れていないので踏み込むタイミングが遅くなっていることの2点。完全に3時〜4時で踏んでいるのが見て取れます。これを2時〜3時にする必要があります。ポジションについては踏み込むタイミングを意識しながら実走を重ねる必要がありそうです。パワーについてはローラーでの20分走をインターバルあり・なしを取り混ぜてしばらく続けてみようと思います。

という訳で、待望のTTデビューを果たすことができました。色々課題を確認できて、TTの楽しさも存分に味わうことができたので最高のデビュー戦になりました。今年のTTレースは渡良瀬が最大の目標になるのでそれまでにもうちょっとマシな順位に入れるように頑張ります。

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