Rapha Prestige Kamikatsu - 機材編

Prestige上勝本編のお話の前に機材について触れておきましょう。
オフィシャルのレギュレーションには使用する自転車について厳密な規定はありません。実際に上勝を走った人の自転車には、カーボン、アルミ、クロモリなど様々な種類のロードバイクがありました。ディスクブレーキ車もちらほら。また、シクロクロス車も見かけましたし、変わりダネでは全員がCannondaleのSlateに乗っているチームもありました。
公式の案内としては、かなり荒れたグラベルを走るため、カーボンリム、カーボンスポークはお奨めしないということと、25C以上の太めのタイヤが望ましいということだけでした。しかしながらRCCコンシェルジュの須藤さん、CCTYOの大林さんをはじめ、Prestigeへの参加経験がある人はみんな口を揃えて言います。「持っている中で最高のレースバイクで出ましょう。」
これは昨日の準備編でも書いたようにRapha Prestigeの原点が100年前のツールドフランスへのオマージュであるという考え方からきているのでしょう。ロードレースにMTBペダルを使うか?ロードレースにシクロクロスで出場するか?マウンテンバイクは?フラットバーは?答えは考えるまでもなくNoでしょう。なので、RCCから出る以上、Rapha(特にRapha Japan)の想い描くPrestigeと言うものを体現する機材で出ようとチームメンバーと意識を共有しました。
ただ、個人的に譲れなかったこととして、私はグランツールよりもクラシック、特に石畳のレースを好むので、どうせならパリルーベへのオマージュとして走りたいという思いがありました。奇しくも今回のPrestigeはパリルーベの前日。私が所有しているロードバイクの中で最もレースに向いた車両は間違いなくOltre XR2です。↓の写真は私のOltre XR2とSeungYongの Sempre Pro。
ですが写真で見ても分かるように、Oltre XR2はシートステーが極端に細く、どう見てもグラベル向きではありません。実際に2012年のパリルーベではOltreではなくアルミフレームのImpulsoがヴァカンソレイユによって使用されたという実績があります。さらにOltre XR2はおよそ7kg。一方でImpulsoは9kg近い重量があり、あえて重い自転車で走った方がより大きな達成感を得られるであろうとの思いからImpulsoをチョイスしました。もともとImpulsoは通勤用ロードバイクとして買ったものですが、実はもてぎと袖ケ浦でのエンデューロや筑波のヒルクライムなどレースでの使用率がとても高くお気に入りの一台なのです。コンポは10速のUltegraと105のミックスだったり、どう見てもエントリーバイクだったりしますが自分が気に入っているからこれでいいのです。
一方ホイールの一番のお気入りはMavicのR−SYSですが、スポークがカーボンなのでこれも断念。これまた通勤で愛用しているMavicのCosmic Eliteを使うことにしました。前後でおよそ1700gある軽くはないホイールですが、頑丈で見た目もいいので気に入っています。でも次はもうちょっと軽いホイールを調達したいところ。スプロケは新井さんが練習の時に着けていた32Tに触発され、死蔵していたTiagra 4600の30Tを引っ張り出してきました。フロントが50/34なので28Tでも問題ないんですが、念には念ということで。
ロードバイクのタイヤは基本的に23Cしか使わない私ですが、ここはアドバイスに素直に従って28CのContinental Gator Hardshellを使うことに。これはシクロクロスのBianchi Zurigoで使っていたものですが、試しにImpulsoに取り付けてみたところ、クリアランスは狭いもののなんとかなりそうなレベルだったので採用しました。仮に何か挟まってもアルミフレームなので致命傷にはなりませんし。
ワイヤーとチェーンは事前に新品に交換しました。自分の機材トラブルで完走できなかったらメンバーに申し訳なさすぎるので、準備は万全にして本番に臨みました。
SeungYongは写真のSempre ProにRacing 7という組み合わせでした。Lookはグラベルでの破損を恐れて温存されました。Sempre ProはBB30が悪かったのか異音がするとのことで、上勝直前までBBを替えたり、クランクをFSAからUltegraに替えたり大変そうでした。
新井さんのバイクはIFにENVEの80mmリムを合わせた超悪者っぽいやつ。説明不要でカッコイイ。私のImpulsoと並べるとImpulsoは悲しいくらいオーラがない・・・。新井さんは本当はRCC仕様のRoubaix S-Worksにハイペロンで出る予定でしたが、購入直後から発症していたBBの音鳴りが解消せず、上勝直前に返品&返金となってしまったため、急遽IFでの出走となりました。ホイールは最後まで悩んでいたようですが、結局カーボンのENVEで出ることに。これが後々波乱を巻き起こす伏線となるのでした。タイヤはPanaracer RACE D 25C。
ヒデさんはいつものPinarelloではなくBianchi。それも私と同じImpulso。色は同じではなくブラック×チェレステ。タイヤはパナレーサー、安定のグラベルキング26C。

DarraghさんはいつものPinarello Paris。タイヤは太いものにしたかったものの、リアタイヤとフレームのクリアランスがとても狭いため23Cしか使えず。フロントだけ25Cになっていました。
機材のチョイスは正しかったのか?誰がパンクして誰がパンクしなかったのか?詳しくはPrestige本編に続きます。
機材以外の携行品ネタとしては、ポンプはチーム全員が持つ必要はありません。チームがばらけることもあるので一番速い人と一番遅い人が大きめのポンプを持てば十分でしょう。荷物が減った分チューブや補給食を多めに持つと安心です。SeungYongは今回私のスイートポテトケーキバーを食べました。時期的にまだ朝夕は肌寒いのでボトルは各自1本で十分でした。9月の那須では2本用意した方がいいかも。あとは何が起きても困らないようにチェーンのコマを数個、チェーンピン、ミッシングリンク、チェーンカッター、その他携帯工具と前後ライトを用意しました。
また、カメラを携行する場合は、写真写りを考えてショルダーストラップやネックストラップは避けましょう。私は今回ハンドストラップに買い換えました。撮影しないときはジャージのバックポケットに収めておきましょう。
以上、Rapha Prestige Kamikatsuレポート機材編でした。

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