ディスクブレーキ ホイールに迷う 2020

 7月にEmonda SL5を購入し、コツコツとパーツを入れ替えて軽量化を進めているわけですが、残る大物はホイールとグループセットぐらいになってきました。現在のホイールは完成車付属のBontrager Affinity Disc。アルミ製でおそらく前後で2kg以上ある重量級です。

8月15日の投稿の状態でサイコン(Garmin Edge 530)とペダル(Crank Brothers Eggbeater 1)込みで実測8.7kg。元が約9.5kgと重量級なので、少々軽量化したところで焼け石に水状態。やっぱり、大きく軽量化するにはホイールとグループセットに手を付ける他なさそうです。

それなりの資金を投入すればホイールとグループセットで1.2kg、その他小物の積み重ねで0.3kgは軽くなる見込みなので、最終的には7.2kg程度までは軽量化できそうです。フルカーボンサドルや超軽量の一体型バーステム 、チューブなどの変態パーツを使えば6.8kgも視野に入ってきますね。

そんな訳で、そろそろ大物(お金がかかる)のホイールに手を付けようと真剣に検討をはじめました。ディスクブレーキ ホイールに求める条件については下記の通り。

  1. 軽量
  2. 40m前後のリムハイト
  3. チューブレス/クリンチャー両用
  4. コスト
  5. 見た目
  6. その他
まずは軽いこと。軽量バイクはリムブレーキのSupersix EvoとOltre XR2があるので限界までの軽量化を求めている訳ではないのですが、ディスクブレーキ 車でもリムブレーキに負けない程度の軽さは欲しいなと。そこで候補に上がってくるのは、このあたり。
  1. Bontrager Aeolus RSL37 (1,325g)
  2. Zipp Firecrest Tubeless DB (1,352g)
  3. HUNT 44 UD CARBON SPOKE DISC (1,398g)
  4. ENVE SES 3.4 AR Disc (1,436g)
  5. Fulcrum Speed 40 DB (1,470g)
  6. Mavic Cosmic SLR 45 DB (1,470g)
公称重量の順に並べると上記の順番になりますが、FulcrumとMavicはリム内部のニップルホールがなくリムテープが不要なので、使用時の重量では前後で60g程度有利になります。リムテープの重量も含めて並び替えるとこのようになります。
  1. Bontrager Aeolus RSL37 (1,385g)
  2. Zipp Firecrest Tubeless DB (1,412g)
  3. HUNT 44 UD CARBON SPOKE DISC (1,458g)
  4. Fulcrum Speed 40 DB (1,470g)
  5. Mavic Cosmic SLR 45 DB (1,470g)
  6. Enve SES 3.4 AR Disc (1,496g)
BontragerとZippは元が軽いので、上位に変動はありませんが、3位以下はもはや製造誤差の範囲になってきます。届いた製品を測ってみたら±5%ぐらい重くなんてこともあるので重量面では差がないと考えて良さそうです。

リムハイトに関しては37mmのBontragerから45mmのMavicまで全部が許容範囲です。Emondaのエアロっぽい軽量オールラウンダーというコンセプトに50mm超のリムハイトは合わない(個人の感想です)のでこのあたりが見た目的にも登り(リム)の軽さという意味でも妥当でしょう。また、リムの剛性が同じであればスポークが短い方がホイール全体の剛性は上がりますが、最近のディスクブレーキ ホイールはブレーキ面がない分薄く軽く作られているので、必ずしもスポークが短い方が高剛性とも言えないようです。

候補のホイールは全てチューブレス対応ですが、ZippとEnveがフックレスリムで、タイヤを選ぶこと、クリンチャータイヤでの使用はできないことがネックになるので、大きくマイナス評価をせざるを得ません。シーラントを扱う面倒くささを考えると普段使いではまだまだクリンチャーを使いたい。ラテックスチューブを使えば乗り心地も良いですし、軽くしたければWolfpackの超軽量チューブで前後60g以下にもできます。チューブレス専用リムというのはチューブラー同様に競技専用の決戦ホイールならいいのですが、日常のサイクリングにはちょっと使いにくいですね。

価格面ではEnveが35万円超、Bontragerが約33万円と頭一つ抜けて高価です。その他は25万円前後なのでこの差は結構お財布に効きます。マイナーブランドですが、HUNTが15万円と破格の安さなので、コストだけを見ればかなり魅力的です。独自のカーボンスポークを使っていたりするので、長い目でみたパーツの入手性等を鑑みるとちょっと怖いですが、ホイールは消耗品と割り切れるのであれば悪い選択肢ではないですね。

そして見た目ですが、ここは完全に個人の好み&フレームとの相性の問題になります。リムブレーキと違ってリム面のシルバーがないので、アルミホイールでもそれなりに格好良くまとまるのはディスクブレーキ 車の良いところですね。

Emondaはシルバー&ブラックの組み合わせでとにかくシンプル(地味)なので例えばBORAのブライトラベルのような派手なホイールは避けたいところ。候補に挙げたものはいずれも最近の流行りに合わせてロゴが小さかったり、挿し色も控えめだったりするのでどれを選んでもフレームに合わないとか、先々買い換えたフレームとの相性が悪いなんてことはなさそうです。好みの問題としてはリムはマットブラックの方が好きですが、BontragerとFulcrumは結構テカテカな印象。Bontragerに関してはロゴがステッカーじゃないのが素晴らしいのですが、リムの見た目は下位モデルのマット仕上げの方が好みです。Mavicは日本限定の黄色いステッカーが3つ貼られたものがありますが、あれはダメです。生理的に受け付けません。

その他の要素としてはリム幅やハブの構造、スポークなども気になる部分です。リム幅はいずれも流行りのワイドリム。
  1. Bontrager Aeolus RSL37 (21/28mm)
  2. Zipp Firecrest Tubeless DB (25/30mm)
  3. HUNT 44 UD CARBON SPOKE DISC (20/29mm)
  4. Fulcrum Speed 40 DB (19/26.5mm)
  5. Mavic Cosmic SLR 45 DB (19/28mm)
  6. Enve SES 3.4 AR Disc (25/32mm)
フックレスのEnveとZippが圧倒的な幅の広さ。最新のEtrto規格ではロードバイク用タイヤはリムの内幅19mmが基準になっているのでFulcrumとMavicに安心感を感じます。

ハブは軽量で掛かりも良いと評判のDT SwissのスターラチェットRatchet EXP 36を使っているBontragerが良さそう。MavicのInstant Drive 360もほぼ同じ構造でトルクをかけている際のパワー伝達効率は高そうです。一方で従来型の2つや3つの爪でフリーボディを回す構造の方が空転時のロスは少ないのではないかと思われます。まあ、ホビーレーサーレベルでは気にするほどの差にはならなそうなので、ここも空転時の音とかも含めての好みの範疇ですね。

一般論としてスポークは本数が多い方が頑丈で乗り心地や耐久性にも優れるはず。Bontrager、Mavic、Enve、Zippは前後24本、Fulcrumは前後21本、Huntは18/20本。Huntはここで軽さを稼いでいるように思われます。公式の説明では強度や剛性は十分だということの様ですが、ディスクブレーキであることも鑑みるとやっぱりマスプロメーカーの安心感に心惹かれるものがあります。Mavicは他社よりも太いスポークですが、断面が単なる薄い長方形ではなく楕円に近い独自のエアロ形状により、4W程度少ないパワーで同じ速度をキープできるんだとか。反面、デカいニップルが同じぐらい空力を悪くしているため、トータルでは他社と差がないという情報もあります。ZippのスポークはJベンドなので、強度的に不安があるとかスポークテンションをあげられないと競合からは攻撃されがちですね。

とまあ、つらつらと書いてしまいましたが、価格を無視すれば欲しいなと思う順番は以下の通り。
  1. Bontrager Aeolus RSL37
  2. Mavic Cosmic SLR 45 DB
  3. Fulcrum Speed 40 DB
  4. HUNT 44 UD CARBON SPOKE DISC
  5. Zipp Firecrest Tubeless DB
  6. Enve SES 3.4 AR Disc 
Aeolus RSL37は候補の中では最もトータルバランスが良いですね。リムテープが必要とか光沢塗装とか些細な減点はありますが、候補から外さざるを得ないような大きな欠点はなし。Cosmic SLR 45 DBもAeolusに比べてやや重いというマイナス面はありますが概ね好印象。45mmとハイトが高めなので、コンディションによってはタイムトライアルのフロントでも使えそうですし。新製品なので、ユーザーのレビューが皆無なのが不安要素か。Fulcrumも特に欠点が見当たらず。ハブがスターラチェットでないことぐらいでしょうか。公式に23Cの使用がOKで軽量タイヤが使えるというのも自称ヒルクライマー的にはウェルカムです。使っている友人によると剛性が高くてレース向きとのこと。

その他の3つの候補はやはりリムがワイド過ぎたりフックレスリムだったり、少し自分のニーズに合わない部分があるので選択肢から外すことに。

価格面でBontragerはほぼ値引きがないのがネックになってくるので、実売価格の差に負けて最終的にはMavicかFulcrumを選ぶことになるのかな、と。また、TREK以外のディスクブレーキ フレームを買った時にBontragerは似合うのか、という問題もありますね。性能的には申し分ないんですが、フレームメーカー色の強いRovalやBontrager、Cadexあたりはなんとなく敬遠したくなります。

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